桧材は、湿度の高い日本の気候風土にもっとも合っており、耐久性があるので、昔から、社寺建築に使われてきました。あの世界文化遺産として、千三百年もの歴史を誇る法隆寺は、ほとんど桧が使われています。昔の日本人は、大陸の建築技術が渡来する前から、桧のよさ、強さ、使いやすさを知っていたようです。粘り強い桧を選んで建物に使ったのは、天変地異の経験から教えられたのかも知れません。法隆寺の用材はどこで伐りどう運んできて使ったかは、明らかでは、ありませんが、強いて材質の似た産地であてはまるのがいまの吉野ということになります。
世界最古の木造建築として、千三百年を生きぬいて、なお丈夫に建っている法隆寺の用材が桧であるということは、桧が他のどんな材よりもすぐれているということ、また、その用材としての桧の材質が現在の吉野桧に似ているということは、我々吉野桧を扱う者として、誇りと、ユーザーに対しての絶対的自信となります。
|
鴨居 | 長押 | 廻縁 | ||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ||||||||||||||||||||||
竿縁 |
|
桧柱材 | 縁甲板 | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|