No.036

阪口製材所

事業内容
当社では、一本の木材を完全製品化し例えば皮剥された皮は、燃料や堆肥バークとして利用するなど、資源を無駄にしないようその全てを利用するために、一貫した事業展開を行なっています。

(製材部)
木材製品は、性能保証や品確法に照らして製造しています。特に最近の住宅設計の自由化やエアコンの充実に伴うさまざまな問題点(例えば、強度検査や木の狂い)を考えるとき、第一に乾燥を考えなければなりませんが、一番良いとされてきた天然乾燥では、時間的・場所的制約を受けますし、やはりあと一歩という含水率が制御できないので、機械に頼ることにし、乾燥機或いは強度測定器を利用しています(D:含水率・E:ヤング率のレーザー表示可能)これにより安心して構造材・造作材・インテリア部材等、幅広く御利用いただけるようになりました。しかも責任を持ってお応え出来るようになりました。特に最近では様々な事を教わりながら、エンドユーザーの皆様方に安心して使って頂けるように努めています。その為には大断面・長尺材と可能な限り準備いたしております。
また、板材については、巾・厚さ・長さ共自由な設計をして頂けるように大断面・長尺材と共に大量に乾燥して、ストックして、御用命をお待ち致しております。
なかでも柱材については天然乾燥材も含めて、常時15,000本をストックしています。以上のように当社製材部では、官公庁においても一般ユーザーの方々にも安心して使用して頂く為、品質を管理した工業化した木材を提供するよう、全社で取り組んでおります。
(チップ部)
県下全域ならびに一部大阪の製材廃材を当工場にてチッピング(細かく破砕する)し、紙の原料として製紙会社に納入しています。また壁材としても納入いたしております。有効有益な木材の再利用です。

(箸資材部)
当社製材工場で出来る背板等の有効利用を考え、高級利休箸・天削箸の資材として提供させて頂いております。また傘下箸工場より出来上がった箸の一部を、御要望に応じて小売り販売も行なっております。

方針と展望
国内産木材は、日本の気候・風土に最適な住宅用建築資材として長い間、愛され使われ続けてきました。しかし、その使われ方、或いは使われるまでの工程等については、従来通りという訳にはいかなくなって来ております。
一つには、性能保証であり品確法です。これらをクリアするためには、第一に木材を乾燥させなければなりませんが、昔のように建築完成までの時間的な余裕があるわけでなく、早急に完成するという事が求められています。そうなるとどうしても機械に頼るしか方法がありません。しかしそうする事によって乾燥度合が確認でき、しかも強度も測定できるという利点を考えると、かえってその方が良いとさえ信じています。これこそ、鉄やコンクリートと同じく工業化されることになるからです。言いかえればやっと工業化された、規格木材品が提供できるという事です。
同時に利点が増えます。それは木造住宅は断熱性が高く、結露の心配がなく、ぬくもりがあって健康的で、長持ちする。また増改築が安価で出来る・・・・・・・ETC。も、勿論ですが例えば、永い間住み慣れた家を、同じ場所で建て替えをしようとするとき、その解体費用は、新築しようとする家の費用の中での割合が相当高くなってきます。特に環境問題が今でも年々厳しくなってきているので、この先さらに厳しくなっていくのは容易に想像できます。トータルコスト(家の一生)を考えると、木造が一番なのです。
最近の傾向としては、特にお母様方の子供を思う気持ちが真剣になってきています。
それは化学物質過敏症・シックハウス症候群・シックスクール症候群といったような事例と正面から取り組んでいる事にはっきりと表れてきていると思います。
だから私達も従来のように単に売れれば良い、出荷してしまえばそれでおしまいだという考えから脱却しなければいけないのです。
言いかえれば最後まで責任の持てる品質管理した材を提供するという義務があるのです。当社では今やっと対応できるようになったと考えています


連絡先:吉野製材工業協同組合
      吉野材センター
TEL:(0746)-32-5773
FAX:(0746)-32-8738 
E-mail info@yoshino-wing.jp