15.11.3 NPO八尾すまいまちづくり研究会へ部材提供と活動に参加
地域の人たちと一緒に大工仕事
〜八尾市立北山本小学校の児童が家作りに挑戦〜
八尾市立北山本小学校(福万寺町2丁目、貞利治美校長、383人)の体育館で3日、すくすく子ども地域活動の会(山根周一代表)とNPO八尾すまいまちづくり研究会(大野鶴夫代表)の主催で、子どもたちに住環境について学んでもらうイベントが催された。同校児童27人が地域の大人と一緒に、板やアルミ板の正方形のパネルを組み合わせ模型の家を作るキットハウスの組み立てやかんな削りに挑戦した。
このイベントは、学校週5日制に伴う休日に、子どもたちに地域の人たちとふれあいながら、魅力ある体験をさせる市のすくすく子ども地域活動事業の一環。市内の建築専門家が集まり、住まいとまちづくりの発展のためにと組織されたNPO八尾すまいまちづくり研究会が、住環境を子どものころから学ばせたいと、地域の人たちで組織するすくすく子ども地域活動の会と協力し実現した。
キットハウスのパネルや資材は、同研究会のメンバーが子どもたちのためにと今年の夏から作り始めた。組み立てると1.8メートルの立方体になる。
体育館前に集まった児童らは3グループに分かれ、小さな模型を使ってパネルの色の組み合わせ、キットハウスの組み立て、かんな削りにそれぞれ順番で取り組んだ。説明を同研究会のメンバーから受けた後、キットハウスではまず木で骨組みを作り、パネルの素材、色の組み合わせや窓の位置をどこにするかなど工夫しながら組み立てていった。
また、建築業務を学ぼうと来市した八尾市の姉妹都市ベルビュー市の建築課に所属する交換職員のダグラス・べックさんも参加した。かんな削りは、現役の大工の実演の後、共にほとんどかんなを手にしたことのない児童とべックさんが、木を薄く削るのに悪戦苦闘していた。
参加した北山本小学校2年生の吉田くんは、「キットハウスの組み立ては、パネルの色の組み合わせを考えるのが難しかった。かんな削りは、思っていたより薄く削るのが大変だった。日曜大工の手伝いをもっとしてみたくなりました」と話していた。
ベックさんは、「子どもたちと地域の人たちの地域ぐるみの教育はとてもすばらしく、アメリカではあまり行っていない。日本の木造建築は、釘を使わずに木を組み合わせるなど技術の高さを感じた」と話していた。